uSimmics(旧QucsStudio)は、アナログ・デジタル回路のシミュレーションに対応した無料の回路シミュレーターです。本記事では、抵抗を使った基本的な回路図を作成し、DC解析を実行する手順を詳しく解説します。
DC解析は回路シミュレーションの出発点であり、各ノードの電圧・電流を把握することで、設計の妥当性を素早く確認できます。
この記事でわかること
- uSimmics(旧QucsStudio)で抵抗回路を作成する手順
- DC解析(DCバイアス計算)の実行方法
- 各ノードの電圧・電流値の確認方法
- コンポーネントの配置・接続・プロパティ編集の基本操作
- 初心者がつまずきやすいポイントと対処法
DC解析とは
DC解析(直流解析)とは、回路に直流電圧・電流を印加したときの、各ノードの電圧値や電流値を計算するシミュレーションです。uSimmics(旧QucsStudio)では「Calculate DC Bias」機能を使って、ワンクリックで実行できます。
手順
1. コンポーネントの選択と配置
まず、以下のコンポーネントを回路図上に配置します。
| コンポーネント | 場所(メニュー) |
|---|---|
| 抵抗(Resistor) | Lumped Components → Resistor |
| DC電圧源(dc Voltage Source) | Sources → dc Voltage Source |
| 電流プローブ(Current Probe) | Devices → Current Probe |
配置の手順:
- コンポーネントエリアから目的の部品を選択し、マウスカーソルを回路図上に移動します。
- 右クリックでコンポーネントの向きを回転させます。
- 向きが決まったら左クリックでその場に配置します。
2. 回路の構築
コンポーネントを配置したら、ワイヤーで接続します。
- 接地記号(GND)を追加し、適切なノードに接続します。
- ワイヤーを使って各コンポーネント間を接続します。
- 配線が意図した方向に曲がらない場合は、右クリックで曲がる方向を切り替えられます。
3. コンポーネントのプロパティ編集
各コンポーネントの値を設定します。
- コンポーネントをダブルクリックするとプロパティダイアログが開きます。
- 今回の設定例:
- R1 = 100 Ω
- R2 = 300 Ω
- 電圧源 = 1 V
回路図上で直接値を変更することも可能ですが、ダイアログを使うと確実です。
4. DC解析の実行
回路図が完成したら、DCバイアスシミュレーションを実行します。
- 画面右上の「Calculate DC Bias」ボタンをクリックします。
- 自動的に計算が実行され、結果が回路図上に表示されます。
補足: DC解析は別途シミュレーションコンポーネントを追加する必要はなく、ワンクリックで実行できます。これは過渡解析(Transient)や AC 解析と異なる点です。
5. シミュレーション結果の確認
DCバイアス解析が完了すると、各ノードの電圧値が回路図上に直接表示されます。
- 電圧値:各ノード(配線の接続点)に自動で表示
- 電流値:回路に電流プローブを配置していれば、その測定値も表示
計算結果例(R1=100Ω、R2=300Ω、電圧=1V の場合):
| ノード | 電圧 |
|---|---|
| 電圧源(+端子) | 1.00 V |
| R1-R2 接続点 | 0.75 V |
| GND | 0 V |
まとめ
uSimmics(旧QucsStudio)のDC解析では、回路図を作成後に「Calculate DC Bias」を押すだけで、各ノードの電圧・電流値を即座に確認できます。複雑な設定は不要で、初心者でも短時間で回路動作の基本を検証できます。まずはシンプルな抵抗回路で練習し、徐々に複雑な回路へと応用していきましょう。


Comment